小児歯科とは、恐怖感の強い子供に出来た虫歯を治療するだけではありません。虫歯のリスクが改善しているか、自己管理できる子・しっかりした子に育っているか、互いに確認しあう場でもあります。日々、心も体も変化し成長しています。

 そこで本人への語りかけと付き添いの方との情報交換を大事にするようにしています。 精神的発達をふまえたうえで、保護者と本人の気持ちを大切にして、小児歯科の役割を自覚してチームで治療を行っています。 小さい時からお口の中の健康を守ることは、全身の健康を気づかえる力を養うと同時に生きる力を身につけることにもつながると思います。

<予防歯科>
長い間診療に携わると、心臓病を持った子、ウ蝕(虫歯)多発の子、(明らかに)勘違いをしていると思われる子育てをしている保護者、自閉症児、虚弱体質、アトピーの子、不登校児、母子家庭・父子家庭で育った子等、様々な状況の保護者や子供さんに接する機会があります。かつて予防歯科に通った子が、今やその時と同じ位の子供を連れて来院することもあり思わず「大きくなったね」と声を掛けてしまい苦笑いする場面もあります。
お口の健康を通じて子供のより良い成長、子育てでの精神的負担を少しでも軽減して、御家族の幸福をお手伝いする手助けになればと思っております。

<咬合育成>
小児の口の管理を行っていると、必ず咬み合わせの問題がつきまといます。
これは虫歯と違って、まだ保護者の方は十分にみたてができない分野です。
実際に改善する立場からみると、現在の学校健診の診断の基準はゆるいのでは
と思うときがあります。保護者も主治医も歯並び問題を把握しているのに、治療開始時期を待ちすぎたのか、中学生になると貴重な永久歯を抜歯せざるを得ないといった報告を目にします。顎骨の発育に影響ができるだけ及ばないように診断していく必要があります。日本人の歯並びの悪さとその弊害を考えた時、小児矯正は歯並びより習癖の改善や、より良い調和の取れた顎骨の発育に焦点を置くべきです。歯並びは目安に、顔貌や全身の発育まで考慮し、これまで以上に早期の積極的関与をはかるべきと考えます。
 お口の健康を通じて、子供のよりよい成長と子育てでの精神的負担を少しでも軽減して、御家族の幸福をお手伝いする手助けになれればと思っております。

  乳歯時代ひどい虫歯でも予防歯科の考え方を取り入れれば見違えるような永久歯列を得られる。

 

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